北代診療所は父親が開院して以来、50年以上にわたって地域の皆さまと密接に歩んでまいりました。今では私のことを幼少時から知っていただいている患者さん、あるいは私が幼少時からよく知っている患者さんにも多くご来院をいただいています。
私自身は大学病院などで長く循環器に携わり、アメリカ留学でも循環器の研究を続けていました。なぜ循環器を選んだのかとよく聞かれますが、1分1秒を争うような状態でも治療によって「助かる」方が多く、とてもやりがいの感じられる診療科だったからです。
現在は私が院長を引き継ぎ、患者さんと同じ目線でざっくばらんに話せる雰囲気を大切にしています。お互い顔見知りの患者さんが多いこともありますが、やはり「目の前にいる方が自分の家族や親戚だったら、どんな治療をするだろう」ということを最も強く意識しています。
特に循環器は、より深く全身の症状を観察しないと見抜けない疾患も多いものです。たとえば心筋梗塞というと、一般的には「胸が痛くなる」というイメージをお持ちの方が多くいらっしゃるかと思います。実際にはそんな患者さんばかりでなく「お腹が痛い」とか「血液を調べてほしい」といったお話から早期発見したものもあります。
また北代診療所では、患者さんの本来もっている自然治癒力を重視し、出すお薬は最低限のものとしています。案外「飲んでも意味のない薬」を出している場合が多く、患者さんもそれで安心してしまっているのかもしれません。
しかし、これも「自分の家族だったら」という思いから、こちらの思っていることは率直にお話し、また患者さんからも困っていること、思っていることをまっすぐ受け止められるようにしたいと思っています。飲んでいる薬が多くて困っているようでしたらご相談下さい。
体に何か異常が起こっている気がする、何かおかしいけれど、どの病院に行けばいいのかわからない。そんなときこそ内科の出番です。ぜひ一度ご相談ください。